結束バンドは強くケーブルを束ねられることが重要です。

その強度はヘッドにあるツメの構造によって変わってきます。ただし、強ければ強いだけ良いかと言うとそう言うわけではありません。結束バンドはヘッドを通るバンド部分のギザギザした段差がどれだけ強く固定されるかで、強度が決まります。しっかりと段差に食い込み、後戻りできないようにすることで、結束します。そのため段差を押し付けるツメの強度を高めるか、段差を大きくすることが必要です。

段差を大きくするためには、バンド自体の厚さを増やすことになり、屈曲性が低くなり取り扱いが悪くなります。細いケーブルでは締め込めなくなる恐れがあります。だからヘッドのツメの強度を高めることで、強くすることが実現可能な対策になります。結束バンドの用途は、ケーブルなどの固定です。ネジの締結と違い、バラバラにならないことが目的で、完全な固定ではありません。

また、締め込むときに工具がなくても簡単に使うことができなければ意味がありません。それらの状況を考えると、ツメの強度を強めて締め込むことが容易でなくなると使い勝手が悪くなります。ベルトをスムーズに動かして締結できることも性能の一つです。一度止めたツメが外れないことや緩まないことを確実にできれば、高い強度は必要なく、むしろ簡単に締結できないことが問題になる恐れがあります。適度な強さで保持できることがヘッドにあるツメの主な役割です。